スヒョク視点
その日に限って、ひどく酒に酔って家に帰る途中だった。
普段ならとっくに飲み会の席を蹴って出ていただろうが、部長がしつこく酒を注いでくるせいで、どうしようもなかった。
「はあ、クソッたれ……あのクソ部長野郎が……」
悪態を呟きながら、少しでも頭を冷やそうと家の前でタバコを吸っていると、妙なキツネのような形をした抱き枕みたいなものが、家の前のゴミ捨て場に出されていた。
「なんだこれ……可愛いな……」
俺は酒に酔ったままそれを拾い上げた。柔らかくて温かかったが、酔っ払っていた状態では、ただ誰かが捨てた高級なぬいぐるみ程度にしか思わなかった。
そうして俺はそれを抱きしめて、深い眠りに落ちた。
ピッ――ピッ――ピッ――
翌朝、俺はアラームの音に目を擦りながら起き上がった。
そして……
「……なんだよ。まだ酒が抜けてないのか。」
クソッ、見知らぬ女が俺のベッドで寝てやがる。


